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オープンして3ヶ月くらい経った今、ふとレジ締めの数字を見て、ため息をついていませんか。
「開業前に立てた月次予算と、全然違う…。このままで本当に大丈夫なのかな…。」
そんな不安な夜を、何度も迎えていませんか。
うちの会社は、吉祥寺をはじめ東京・埼玉・神奈川エリアで、たくさんの飲食店さまの開業と、その後の山あり谷ありを見てきました。「オープン後の売上が読めない」「月次予算とのギャップが怖い」という相談は、本当に多いです。
でも正直にお伝えすると、オープン後3〜6ヶ月の売上が安定しないのは、とても自然なことです。異常でも、あなただけの失敗でもないです。
大事なのは、「揺れていること」そのものではなく、その揺れを「数字でつかんで」「やることを絞って」「少しずつ安定させていくこと」です。
ここでは、開業1年目のバルや居酒屋のオーナーさんから寄せられたリアルな悩みと、うちの会社の営業が実際にお手伝いしてきた事例を交えながら、オープン後3〜6ヶ月の“いちばん不安な時期”に、売上を安定させる3つのステップをお伝えします。
なぜ飲食店は「オープン後3〜6ヶ月」で売上が不安定になるのか
まず最初にお伝えしたいことがあります。それは、オープン後3〜6ヶ月は「売上が安定しない時期」であることが、むしろ普通だということです。
オープン景気が終わると「素の実力」が見え始めます
オープン直後の1〜2ヶ月は、こんな要素が重なります。
知人・友人・家族がたくさん来てくれる時期です。ご近所の方が「新しいお店ができた」と様子を見にきてくれる時期です。SNSや口コミの「話題性」が一時的に高まる時期です。
この時期の売上は、いわば「オープン景気」で、少し背伸びした数字になりがちです。
ところが3ヶ月目くらいから、オープン直後のにぎわいが落ち着き、本当に好きになってくれたお客さまだけが残っていきます。
ここからが、あなたのお店の「素の実力」が見えてくるタイミングです。
数字だけ見ると「売上が落ちた」「予算に届かない」とショックを受けてしまいますが、実はここからが、本当の意味でのスタートラインなのです。
「読めない売上」に、オーナーさんの心が振り回されます
売上の上下が激しいと、心も一緒に上下してしまいます。
ある吉祥寺のバルのオーナーさんは、こう話してくれました。
「金曜日と土曜日が満席だと、これならいけるって思うんです。でも翌週の平日がガラガラだと『やっぱりダメなんじゃないか』と、一気に不安になるんですよね。」
売上が安定しない時期は、単に数字がぶれているだけではなく、オーナーさんのメンタルも揺れ続けている時期でもあります。
だからこそ、「売上の正体を、数字で分解してつかむこと」「やるべきことを3つに絞ること」が、とても大事になってきます。
ステップ1
「売上が安定しない」を感覚ではなく数字で言語化する
不安を小さくするための第一歩は、「なんとなく不安」を「こういう理由で売上が足りていない」に変えることです。
売上は「客数 × 客単価 × 来店頻度」でできています
難しい経営理論は一旦置いて、売上を次の3つに分けて見てみます。
✅️客数です。
✅️客単価です。
✅️来店頻度(リピートの頻度)です。
たとえば、こう考えてみます。
1日あたりの来店組数や人数が、開業時の想定よりどれくらい違うのかを見ます。
1人あたり、1組あたりの平均会計が、想定よりいくら低い(高い)のかを見ます。
常連さんが、月に何回くらい来てくれているのかを意識して数えてみます。
開業前に作った月次予算や事業計画書があれば、ぜひ見返してみてください。そこには、少なくとも「売上の想定」は書かれているはずです。
もし客数や客単価まで細かく決めていなかったとしても、「このくらい入ってほしいな」と頭の中で思っていたイメージがあるはずです。
ギャップを「一言で説明できるレベル」まで落とし込みます
ここで大事なのは、「どこがどれくらい足りていないか」を、一言で言える状態にすることです。
たとえば、こんな感じです。
「想定より客数が2割少ないです。」
「客数は想定に近いけれど、客単価が500円低いです。」「金曜・土
曜は予定通りですが、平日の客数が半分くらいです。」
以前、三鷹の居酒屋オーナーさんと一緒に数字を見たとき、最初は「なんか全体的に悪いんですよね…」とぼんやりした不安だけがありました。
でも売上を3つに分解してみたら、実は客数はほぼ予算通りで、客単価だけが大きく下がっていることが分かりました。
その瞬間、オーナーさんの表情が少し明るくなりました。
「全部ダメなわけじゃないんですね。単価を上げる工夫をすればいいんだ。」不安が「課題」に変わった瞬間でした。
うちの会社の営業も、最初の商談ではよく、紙とペンを出して、「客数」「客単価」「リピート」の3つを書きながら一緒に整理します。
数字がピタッと揃わなくても大丈夫です。大事なのは、“なんとなく不安”を“ここが弱い”に変えることです。
ステップ2
「今来てくれているお客さま」の満足度と来店頻度に全力投球する
数字を分解して「どこが弱いか」が見えてきたら、次のステップです。
ここで多くのオーナーさんがやりがちなのが、「新規のお客さまを増やすこと」に意識を向けすぎることです。
もちろん新規集客も大事です。
でも、オープン後3〜6ヶ月のいちばんしんどい時期ほど、「今来てくれているお客さま」を絶対に離さないことが、売上安定への近道になります。
常連予備軍の「心に残る1回」をつくる
吉祥寺のバルで実際にあったご相談です。
オープン3ヶ月目のある日、オーナーさんから電話がありました。
「リピートがなかなか増えないんです。2回目、3回目につながっている感覚がなくて…。」
一緒に客席の様子を見に行ったとき、料理もお酒もとてもおいしいのですが、お客さまとスタッフの会話が、少しもったいない印象でした。
「本日はいかがでしたか。」
「ありがとうございます。」
と、丁寧だけれど、印象に残る一言が少ないのです。
そこで、うちの営業が提案したのが、「お客さまの“いつもの一杯”を決める会話を増やすこと」でした。
「前回、スパークリングワインを気に入ってくださっていましたよね。今日は、同じ産地で、少しコクのあるタイプもご用意しているんです。」
「日本酒がお好きでしたら、今日は少し辛口寄りで、後味がすっきりしたものがあります。よかったら、前回とは違うタイプをお試しになりませんか。」
たったこれだけの会話ですが、お客さまの中に「ここに来ると、私のことを覚えていてくれる」「自分の定番がある」という感覚が残ります。
それが、次の来店の理由になります。
「次に来るきっかけ」を必ず1つ渡す
もう1つ、リピートにつながりやすい工夫があります。
それは、会計のときに「次回来店のきっかけ」をひと言添えることです。
「来月は、○○地方のワインを集めたフェアをする予定なんです。」
「来週から、牡蠣にぴったり合う白ワインをいくつか増やす予定なんです。」
こうした一言があるだけで、お客さまの頭の中には「じゃあその頃にまた来てみようかな」というイメージが残ります。
うちの営業がお手伝いした三鷹の居酒屋さんでは、「来月、日本酒の新しい銘柄をいくつか入れる予定です。辛口好きの方にはきっと刺さると思います。」という一言を、常連予備軍のお客さまにお伝えするようにしたところ、翌月のリピート率が目に見えて上がりました。
サービスは「量」ではなく「タイミング」で印象が決まります
オープン直後は、ついついサービスしすぎてしまいます。
でも、サービスを続けるためには、原価のことも考えなければいけません。
おすすめなのは、サービスの「量」を増やすのではなく、「タイミング」と「意味」をはっきりさせること」です。
たとえば、こんなタイミングです。
雨の日にわざわざ来てくださったお客さまへの、最初の一杯ちょい増量です。
誕生日や記念日の方への、デザートプレートへのメッセージです。初来店から3回目のご来店時の、小さな一品サービスです。
うちの営業が関わっている相模原のダイニングバーでは、「3回目のご来店で、ちょっとした前菜の盛り合わせをサービスする」というルールを決めました。
それを店内の黒板にもさりげなく書いておいたところ、「3回目を楽しみにしてくれるお客さま」が増え、リピートの回数も自然と増えていきました。
ステップ3
月次予算とのギャップを「メニューと仕入れ」で埋めていく
ここまでくると、「売上が安定しない」というぼんやりした不安が、「客数」「客単価」「来店頻度」のどこに課題があるのか、少し見えてきているはずです。
最後のステップでは、メニューと仕入れのバランスを整えて、月次予算とのギャップを埋めていくことに集中します。
儲かるメニューと、そうでないメニューを色分けする
まずは、主力メニューとよく出るドリンクを紙に書き出してみます。
料理名を書きます。
売価を書きます。
ざっくりでいいので、食材原価を書きます。
そして、「おおよその粗利額」を横にメモしていきます。完璧な数字じゃなくて大丈夫です。
感覚で「このメニューは原価が高め」「これはだいぶ利益が残るな」というレベルで構いません。
次に、それらを3つに分けてみます。
よく出て、粗利額も大きいメニューを「A」にします。粗利はそこそこですが、お店の看板になるメニューを「B」にします。あまり出ない割に原価が高いメニューを「C」にします。
うちの営業がメニューの相談に乗るときも、難しい分析ツールではなく、このA・B・Cの3分類から始めることがほとんどです。
紙とペンだけでできるシンプルな方法ですが、やるべきことが一気にクリアになります。
A・Bメニューに「ぴったりなお酒」を揃える
ここからが、酒屋としての腕の見せどころです。
AとBに分類したメニューに対して、
「この料理だったら、このビール・このハイボール・このワインが出やすいです。」
「このおつまみには、この価格帯の日本酒を合わせると、原価率がきれいに収まります。」
といった提案を、うちの営業は日々行っています。
たとえば、吉祥寺のバルでの事例です。
一番よく出る料理が「自家製ポテトサラダ」と「鶏レバームース」でした。どちらも原価が低く、粗利の高いメニューです。
そこで、ポテトサラダに合わせるハイボールをもう1種類増やし、レバームースに合わせるグラスワインの選択肢を1種類増やしました。
お客様には、こう声をかけます。
「ポテサラには、少しスッキリめのハイボールがすごく合うんです。」
「レバームースには、この赤ワインがぴったりなんです。」
結果として、客単価が300〜400円ほど自然とアップし、月次予算とのギャップの半分以上が埋まりました。
大がかりな値上げをしなくても、「よく出る料理に合うお酒を少しだけ増やす」ことで、売上は変わるのです。
Cメニューは「減らす」「変える」「仕入れを見直す」
一方で、Cに分類されたメニューは要注意です。
あまり出ない上に原価が高いメニューは、
・思い切ってやめる
・分量や盛りつけを調整して原価を下げる
・冷凍食材や別の仕入れルートに変える
などの対応を考えてみます。
うちの会社は、お酒だけでなく、冷凍食品や調味料、業務用食材も扱っています。
「このメニューを残したいけれど、原価が重いんだよな…。」というご相談をいただいたときには、同じテイストで原価の軽い食材の提案をしたり、仕入れ先をまとめて配送効率を上げることで、トータルのコストを下げる提案をしたりします。
相模原のある居酒屋さんでは、出数の少ない高原価メニューを3品だけ見直しました。
その結果、月の粗利が数万円改善し、オーナーさんが「これで家賃分は安心して払えます」と笑顔を見せてくださったことがあります。
「うちの店の場合、何から手をつければいいか」を決めるシンプルな順番
ここまでの3つのステップを、改めて順番に整理します。
売上が安定しなくて不安なときほど、やることを増やさないことが大切です。
ここでは、実際にうちの営業がお店と一緒に取り組むときの順番を、そのままお伝えします。
1つ目です。
売上を「客数」「客単価」「来店頻度」に分けて、どこが弱いかを一言で言えるようにします。
2つ目です。
今来てくれているお客さまの満足度と来店頻度を上げるために、
・「いつもの一杯」を決めてもらう会話
・「次回来店のきっかけ」を渡すひと言
・タイミングを決めた小さなサービス
のどれか1つから始めます。
3つ目です。
メニューと仕入れをA・B・Cに分け、
A・Bメニューに合うお酒のラインナップを整え、
Cメニューは「減らす」「変える」「仕入れを見直す」のいずれかの方向で整理していきます。
全部を完璧にやろうとする必要はありません。
大事なのは、「今月はこの3つだけやる」と決めて、1つずつ前に進めていくことです。
亀屋矢崎商店が「不安定な3〜6ヶ月」を一緒に伴走してきた理由
ここまで読んでくださったあなたは、きっと真剣にお店と向き合っている方だと思います。
「自分のお店を、ちゃんと続けたい。」
「数字から逃げずに、現実をちゃんと見たい。」
そんな気持ちをお持ちなのではないでしょうか。
うちの会社、亀屋矢崎商店は、1961年に東京・武蔵野市で生まれました。
吉祥寺と相模原に実店舗を構えながら、東京・埼玉・神奈川(一部地域を除く)の飲食店さまに、自社便でお酒と食品をお届けしています。
長くお付き合いしているお店の多くは、「オープン後3〜6ヶ月の不安定な時期」を、一緒に乗り越えてきたお店です。
ある吉祥寺のバルのオーナーさんは、「売上の不安を、いちばん最初に正直に話せたのが亀屋さんでした。」と言ってくださいました。
また、三鷹の居酒屋オーナーさんは、「お酒の仕入れ先というより、半分は経営相談をしている感覚です。」と笑いながら話してくださいます。
私たちは、お酒を運ぶだけの会社ではないと思っています。
数字のこと。
メニューのこと。
お客さまのこと。
オーナーさんの不安や夢のこと。
そういったものをひっくるめて、一緒に悩み、一緒に考える存在でありたいと思っています。
「うちの店の場合はどうしたらいい?」と思ったら
ここまで読んで、「うちの店の場合は、この3つのステップをどう当てはめればいいんだろう」と思われたかもしれません。
・客単価を上げたいのかもしれません。
・平日の客数を増やしたいのかもしれません。
・メニュー数を絞るべきかどうか、迷っているのかもしれません。
もし、頭の中がモヤモヤしていたら、そのモヤモヤを、一度うちの会社にぶつけてみてください。
うちの営業は、数字を一緒に見ながら、
・どこがいちばんの課題なのか
・今月取り組むべきことを3つに絞るとしたら何か
・メニューとお酒の組み合わせで、どこまで数字を動かせそうか
を、一緒に整理させていただきます。
開業1年目は、本当に不安定で、孤独を感じる時期です。
でも、その時期を一緒に乗り越えたお店ほど、3年後、5年後に「実はあの頃が一番楽しかったかもしれないです」と笑って話してくれます。
次にそうやって笑顔で振り返るのは、あなたかもしれません。
オープン後3〜6ヶ月。売上が安定しなくて不安なときこそ、数字と向き合い、常連さんを大切にし、メニューと仕入れを整えるチャンスです。
もしよろしければ、その一歩を、亀屋矢崎商店と一緒に踏み出してみませんか。
