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売上は伸びているのに、月末の着地を見ると「あれ、こんなはずじゃない」と胸がざわつくことがありますよね。
仕入れ伝票を並べて、フードもドリンクも手を抜いていないのに、ため息が出る日もあると思います。
私たちは東京都・埼玉県・神奈川県(一部地域を除く)で飲食店様へ日々お届けする中で、同じ悩みを何度も聞いてきました。特に多いのが、「原価率30%」を目安にしているのに、業態や売れ方に合っていなくて、気づかないうちに仕入れが膨らむケースです。
ある居酒屋様では、名物を守るためにフード原価が上がりやすい一方、ドリンクの“稼ぐ定番”が弱く、月末だけ利益が薄くなっていました。
そこでフードとドリンクの仕入れ予算を別々に置き、月次の上限を週次の発注枠に落として運用したところ、忙しい週があっても数字が崩れにくくなりました。
ここでは、売上に対してフードとドリンクにどれくらい予算を割り振るのが一般的かを業態別に整理し、現場で実際に効いた立て直しの手順までまとめます。
飲食店の原価率30%は目安ですかと聞かれたら最初に答えることです
結論から言うと、原価率30%は「便利な合言葉」ですが、正解ではないです。
私たちは日々、飲食店様へ商品をお届けしながら数字の相談も受けますが、「30%を守っているのに手元に残らない」という声は珍しくないです。
理由はシンプルで、飲食店は業態によってフードとドリンクの売れ方が違い、同じ30%でも“残り方”が変わるからです。
たとえば居酒屋様では名物のフードを守るほどフード原価が上がりやすい一方で、ドリンクの設計が弱いと全体の利益が薄くなりがちです。
逆に、ドリンクで粗利を作る導線が整うと、フードにこだわっても月末の着地が安定しやすいです。だから私たちは、原価率をひとつの数字で追いかけるのではなく、フードとドリンクを別々の財布に分けて考えることから始めます。
この分け方にすると、仕入れの判断が速くなり、「どこを整えれば利益が戻るか」が見えるようになります。
飲食店の仕入れ配分はフードとドリンクを分けると一気に楽になります
ここでの結論はシンプルです。売上に対して、フード仕入れ%とドリンク仕入れ%を別々に決めるのが一番ラクです。
この分け方にすると、「今月はフードを強く出したい」「今月はドリンクで粗利を守りたい」を、数字で冷静にコントロールできます。
私たちは日々、飲食店様へお届けする中で伝票も一緒に見直すことがありますが、原価が崩れている店ほど「合計原価率だけ」を見ていて、どこが原因か分からなくなっていることが多いです。
逆に、フードとドリンクを別財布にすると、原因が一気に見えるようになります。
たとえば居酒屋様で、名物フードは守りたいけれど月末が薄いという相談がありました。
そこでフードの仕入れ枠は守りつつ、ドリンク側に“稼ぐ定番”を太く置いて、週次で発注枠を管理したところ、忙しい週があっても着地が安定し始めました。
反対に、フードもドリンクも「なんとなく」で増やした月は、数字が霧みたいに散っていきます。だからこそ最初に、フード仕入れ%とドリンク仕入れ%を分けて、上限を決めるところから始めるのが近道です。
【業態別】飲食店の原価率 目安はフードとドリンクで別々に持つのが基本です
ここでは、まず「仮置き」に使える目安を出します。
選択肢が多いほど迷うので、あえて3段階に絞ります。
あなたの店がど真ん中に当てはまらなくても大丈夫です。私たちも配達先で最初からピタッと正解を当てにいくより、まず枠を置いて、数字の動きを見ながら整えるやり方を一番おすすめしています。
なぜなら、原価は“店のクセ”で動くからです。
雨の日に弱い店もあれば、週末に一気に伸びる店もあります。団体予約が入るとフードが跳ねる店もあれば、二軒目需要でドリンクが伸びる店もあります。
だから最初は、業態の目安でフード仕入れ%とドリンク仕入れ%を別々に置いて、上限を作るのが近道です。
実際、吉祥寺エリアのあるお店では「今月は繁忙で仕入れが増えた」と感じた週に、フード枠だけが膨らんでいるのが見えて、そこから仕込み量を調整して着地が安定しました。
まず置いて、2週間で微調整すれば十分です。この“2週間”が、数字を怖いものから味方に変えるいちばん短い距離になります。
居酒屋の原価率 目安はフード寄りでドリンクで支える配分です
居酒屋は、フードの満足感がそのまま「また来たい」に直結する業態です。
その一方で、刺身や炭火焼きのような“魅せる一皿”が強いほど、フード原価は自然に上がりやすいです。
だからこそ私たちは、最初から「フードは攻めてもいい枠」を用意しつつ、ドリンクで全体を支える設計をおすすめしています。
- 保守型はフード売上対比16%でドリンク売上対比8%です。
- 標準型はフード売上対比18%でドリンク売上対比10%です。
- 攻め型はフード売上対比20%でドリンク売上対比12%です。
ここで大事なのは、ドリンク側に「稼ぐ定番」を太く置くことです。
私たちが配達先でよく見るのは、名物フードの原価が少し高くても、ドリンクの柱がある店は月末の着地が崩れにくいという現実です。
逆に、フードを頑張った月に合わせてドリンクも“なんとなく”増やしてしまうと、利益の逃げ道が増えてしまいます。
たとえば、名物の刺身盛りがよく出るお店で「忙しいのに残らない」と相談を受けたことがあります。
伝票を一緒に追うと、フードは狙いどおりでも、ドリンクが高原価寄りに偏っていて、全体の安定を崩していました。
そこで、定番のサワーやハイボールの設計を見直し、ドリンクの粗利柱を先に固めたところ、名物を守りながら月末が落ち着いていきました。
居酒屋は、フードで心をつかみ、ドリンクで土台を固めると強いです。この配分を先に決めておくと、仕入れの判断が速くなり、迷いが減ります。
バルの原価率 目安はワインの高原価を許しつつ全体を崩さない配分です
バルは、「この一杯が飲みたい」と言わせるワインが武器になります。
だからこそ、ワインの高原価をゼロにしようとすると、店の魅力が痩せてしまいます。
私たちは、ワインの個性は残しつつ、全体の着地を崩さないために“支える設計”を先に作ることをおすすめしています。
- 保守型はフード売上対比15%でドリンク売上対比10%です。
- 標準型はフード売上対比18%でドリンク売上対比10%です。
- 攻め型はフード売上対比20%でドリンク売上対比12%です。
ここでのポイントは、こだわる銘柄を「全部」にしないことです。
主役のボトルは残しながら、グラスのハウスや定番カクテル、ハイボールなどで粗利の土台を作ると、ワインが映えたまま数字が安定します。
私たちが配達先でよく見るのは、ワインの仕入れを増やした月ほど、気づかないうちに在庫が棚に寝てしまい、資金繰りが重くなるパターンです。
あるバル様でも、「ワインを増やしたのに回らない」と悩んでいました。伝票と売れ筋を一緒に見てみると、ボトルは魅力的でも“入口の一杯”が弱く、最初の注文が散っていました。
そこで、最初の一杯を定番に寄せ、グラス導線を整えてからおすすめのワインへ流す形に変えたところ、ワインの価値が伝わりやすくなり、月末の不安も小さくなりました。
バルは、尖った魅力を守るほど、土台の組み立てが効いてきます。ワインを主役にするなら、ハウスや定番で支える発想がいちばん強いです。
カフェの原価率 目安はドリンクの比重が上がるほど設計が変わります
カフェは、ドリンクが店の呼吸みたいに毎日出て、フードは天気や時間帯で表情が変わりやすい業態です。
だからこそ、最初に「ドリンクで土台を作って、フードは売れ筋に寄せる」と、数字も気持ちも安定しやすいです。
- 軽食弱めはフード売上対比8%でドリンク売上対比14%です。
- 標準型はフード売上対比10%でドリンク売上対比15%です。
- 食事強めはフード売上対比14%でドリンク売上対比14%です。
ここでのポイントは、フードを伸ばすほど仕込みとロスの影響が出やすいことです。
私たちが配達先でよく聞くのは、「今日は出ると思って仕込んだのに、夜に残ってしまった」という声です。特に雨の日や気温が急に変わった日は、スイーツや軽食の動きが読みづらくなります。
その結果、ロスが出ると原価が一気に跳ねて、月末の着地が怖くなります。
あるカフェ様では、ランチを強化したタイミングでフードの品数が増え、仕込みが追いつかず、結果としてロスが増えてしまっていました。
そこで私たちは、フードは「売れ筋3つ」を中心に回す形に絞り、ドリンク側はレシピと推し導線を整えて“安定して回る柱”を先に作る提案をしました。
すると、忙しい日があっても数字が暴れにくくなり、「月末が怖くなくなってきた」と言っていただけました。
カフェは、最初にドリンクの安定感で店を支え、フードは売れ筋を絞るほうが心が軽いです。そのうえで、売れ筋が読めてきたら、少しずつフードを育てていくのが、いちばん無理がない進め方です。
バーの原価率 目安はドリンクが主役だからこそ在庫の置き方が命です
バーは、ドリンクが主役の業態です。
だからこそ原価の勝負どころは「仕入れ値」よりも、「在庫の置き方」と「出し方」です。
棚が整うほど店の格は上がります。同時に、資金が静かに棚へ眠っていく怖さも増えます。
- 保守型はフード売上対比3%でドリンク売上対比15%です。
- 標準型はフード売上対比4%でドリンク売上対比17%です。
- 攻め型はフード売上対比5%でドリンク売上対比20%です。
ここで私たちが一番大事にしているのは、「稼ぐドリンク」と「語るドリンク」を分けて持つ考え方です。
稼ぐドリンクは、入口の一杯で迷わせず、安定して回る定番です。語るドリンクは、店の芯になる一本で、少量でも価値が伝わるボトルです。
実際に配達先のバーで、棚がどんどん充実していく一方で、「増やしたのに不安が増えた」と相談を受けたことがあります。
このお店でも伝票を一緒に追うと、好きなボトルが増えた分だけ“入口の一杯”が散っていて、結果として回転が落ちていました。
そこで、まず最初の注文が集まる定番を2〜3本に絞り、語るボトルは「一杯目の後にすすめる」流れに整えました。
するとボトルの魅力がより伝わり、在庫が動き、月末の着地も落ち着いていきました。
バーは、棚を輝かせながら、数字も守れます。そのために必要なのは、入れることより先に「どう回すか」を決めることです。
売上に対する仕入れ予算の立て方は月次の上限を決めて週次に落とすだけです
ここでは、現場で一番再現性が高い手順に絞ります。やることは3つだけです。
1つ目は月商からフードとドリンクの仕入れ上限を決めます
売上目標が決まったら、先に仕入れの天井を決めます。
天井がないと、忙しい日に気持ちよく仕入れて、月末に苦しくなります。私たちも配達の現場で、「忙しかったから仕入れたら、翌週の伝票で青ざめた」という声を何度も聞いてきました。
特にフードは、盛り上がる週ほど仕込みが増えやすく、ロスまで含めて原価が跳ねます。
だから最初に、フード仕入れ%とドリンク仕入れ%を決めて、月の上限を“見える化”しておくのが一番効きます。「頑張った分だけ仕入れる」は、利益を削る一番速い道です。
2つ目は月の上限を4分割して週の発注枠を作ります
月の上限が決まったら、4週で割って週の枠にします。
週の枠があると、発注が判断ではなく作業になります。雨の週やイベントの週でブレても、戻る場所があるだけで安心します。
実際、吉祥寺エリアのあるお店では、週末が強い分だけ月前半に仕入れが寄ってしまい、月末が薄くなる癖がありました。
週次の枠を作ってからは、「今週は使ったから来週は抑える」が自然にできるようになり、着地が安定しました。この安心感が、メニューの改善や接客の余裕につながります。
3つ目はフードとドリンクで発注ルールを分けます
同じ仕入れでも、見方を分けるだけで数字が落ち着きます。
フードは「売れ筋の回転」と「ロスの芽」を見ます。具体的には、売れ筋の在庫は切らさない一方で、動きが鈍い食材は“次の仕込みを一回止める”判断を早くします。
ドリンクは「粗利柱の太さ」と「在庫の滞留」を見ます。
私たちはよく、ドリンクを“稼ぐ定番”と“語る一本”に分けて考える提案をします。稼ぐ定番が太ければ、フードを攻めた週でも全体が崩れにくいからです。
こうしてフードとドリンクで発注のルールを分けると、月末の数字が「運」ではなく「設計」で決まるようになります。
原価が崩れる原因はいつも似ていますが痛い場所は店によって違います
ここでは、私たちが配達の現場で繰り返し見てきた“崩れ方”を5つにまとめます。読んでいて胸が痛いものがあったら、そこが最短の改善ポイントです。
原因1はフードのロスです
閉店後、冷蔵庫の扉を開けた瞬間に、ラップの下の仕込みが目に入って胸がキュッとなることがありますよね。
私たちも訪問の際、在庫の相談を受ける中で、この「残ってしまった食材」が利益を静かに削っている場面を何度も見てきました。
「明日出るかもしれない」と思う優しさは、お客様に向いている分だけ、数字には容赦なく響きます。ロスが怖いのは、捨てた金額よりも「ちゃんと頑張ったのに報われない感じ」が積み重なるからです。
だから最初の一手は、気合いではなく仕組みです。
まずは売れ筋3品に仕込みの力を寄せて、その他は“少量仕込み”か“当日仕込み”に寄せます。これだけで、ロスは目に見えて減ります。
実際に、品数が多い居酒屋様で売れ筋を3品に絞って仕込み量の基準を作ったところ、翌週の廃棄が減り、月末の着地が驚くほど安定しました。
ロス対策は、節約ではなく「勝ち筋に集中する」ための整理です。
原因2は名物の原価が高いまま値付けを触れないことです
「ここは店の顔だから」と守りたくなる気持ちは、痛いほど分かります。
私たちも配達先で、看板メニューの話になると皆さんの声が少し強くなる瞬間を何度も見てきました。「これだけは削れないです」と言い切る表情には、その店の歴史と覚悟が詰まっているからです。
一方で、名物はよく出る分だけ、原価のズレが毎日少しずつ積み上がります。
そして怖いのは、利益が減っているのに“忙しさ”で気づきにくいことです。私たちが何度も受けてきた相談も、「味も量も変えたくないけど、数字だけ整えたい」です。
このとき効くことが多いのは、いきなりの値上げではないです。
- 付け合わせの構成を見直すことです。
- 盛り付けの設計を変えることです。
- 器やカット、提供温度の工夫で“満足の山”を高くすることです。
実際、名物の刺身盛りを守りたい居酒屋様で、刺身そのものは触らずに、あしらいと薬味、提供の流れを整えたことがあります。
お客様の「豪華だね」が減らないまま、原価だけが静かに戻っていきました。
名物は削る対象ではなく、守るために設計し直す対象です。この発想に切り替わると、数字の怖さが少し和らぎます。
原因3はドリンクの高原価が“気づかないうちに”増えることです
瓶の輝きは店の誇りです。バックバーが整うほど、「この店、いいな」と空気が変わるのも事実です。
でも、棚卸しの夜に手が止まるのも、だいたいボトルの前です。私たちも訪問のついでに在庫を一緒に確認すると、入れた瞬間はワクワクしたはずの一本が、いつの間にか“静かな重み”になっている場面をよく見ます。
よくあるのは、限定品を入れたのに、提供方法が決まっていなくて回らないパターンです。
「おすすめって言えば出るはず」と思っていたのに、忙しいと声掛けが後回しになって、結局棚に残るのです。すると次の限定も入れたくなって、少しずつ資金が棚へ眠っていきます。
ここで効くのは、仕入れる前に“出口”を決めることです。
- 「誰に」すすめるのかを決めます。
- 「どう推すか」を決めます。
- たとえば、常連向けに一言で刺さる説明を用意します。
初来店向けには、1杯目の次に自然につながる流れを作ります。小さなPOPより先に、スタッフの口が同じ言葉を言える状態を作るのが早いです。
実際に、限定ウイスキーが動かず悩んでいたバー様で、「一杯目の後に“今夜の一押し”として必ず提案する」と決めたところ、数週間で回転が変わりました。
ボトルは飾りではなく、語り方までセットで仕入れると棚は資産になります。
原因4はレシピが固定されていないことです
同じハイボールでも、濃さが日によって違うと原価も日によって違います。
忙しい日に「今日は気持ち濃いめで」と手が動くと、その一杯はお客様に喜ばれても、月末の数字がそっと削られます。そして味のブレは、常連さんの心も揺らします。
「この前より薄いかも」と思われた瞬間、満足は静かに下がっていきます。
私たちが配達先でよく聞くのは、「スタッフによって味が変わるのが気になるけど、忙しくて直せない」という悩みです。
ここで効くのは、立派なマニュアルではないです。
- レシピを1枚、決めることです。
- 氷の量を決めます。
- ベース酒の量を決めます。
- 炭酸の量を決めます。
- グラスのサイズを決めます。
たとえばバー様でも居酒屋様でも、「ハイボールだけはブレない」を作ると、原価が安定し、クレームも減り、提供スピードも上がります。
一枚のレシピは、味を縛る紙ではなく、店を守る安心の線引きになります。レシピが決まるだけで、味も数字も落ち着きます。
原因5は値上げのタイミングを逃すことです
「今上げたら嫌われるかも」と思う夜があります。常連さんの顔が浮かんで、メニュー表に手を伸ばしたまま止まってしまうことがありますよね。
私たちも配達先で「値上げだけは怖いです」と打ち明けられる場面を何度も見てきました。その気持ちは、とても自然です。
でも、続けられなくなるほうが、もっとつらいです。頑張っているのに報われない状態が続くと、店も人も摩耗してしまいます。
ここで大事なのは、一気に全部を変えないことです。
上げやすい3品だけを先に整えると、怖さは小さくなります。たとえば、提供価値が伝わりやすい名物の追加トッピングです。
次に、原材料高が伝わりやすいドリンクの一部です。そして、注文率が高いけれど価格が据え置きになりがちな定番の一品です。
実際に居酒屋様で、全体の値上げは避けつつ「一部のドリンク」と「よく出る追加メニュー」だけを先に整えたことがあります。
すると不思議とクレームは出ず、スタッフも「これなら言える」と表情が軽くなりました。
値上げはお客様を遠ざけるためではなく、店を続けるための誠実な調整です。まずは3品から始めると、現場の空気が変わります。
私たちが現場で見たフードとドリンク配分の立て直し実話です
ここでは、私たちが実際に相談を受けたときの空気感が伝わるように、3つの体験談を紹介します。
開業1年目のバルは好きなワインほど数字が怖くなるものです
吉祥寺エリアで小さなバルを始めたオーナーさんが、レジ締めのあとにぽつりと言いました。「ワインは妥協したくないのに、伝票を見ると心が冷えるんです」と言いました。
私たちはその言葉を聞いて、背中のあたりが少し痛くなりました。好きなものを大事にしたい気持ちと、月末の現実がぶつかる瞬間は、静かなのに重たいからです。
ボトルは素敵です。棚が輝くほど店の物語は濃くなります。
でも、数字はときどき冷たい水みたいに、指先から体温を奪っていきます。
そこで私たちは、ワインを全部安い方向へ寄せる提案はしませんでした。
看板の1〜2本は、店の顔として残すことにしました。
その代わりに、ハウスワインと定番カクテルを「入口の一杯」として太く設計しました。
おすすめの言い回しも、忙しい日でも口に出せる短い言葉に揃えました。仕入れは、ボトルを増やす前に「誰に、どう出すか」を先に決めました。
結果として、ワインの個性は消えませんでした。むしろ「選びやすくて頼みやすい」と言われることが増えました。
月末の不安は、少しずつ小さくなっていきました。
好きなワインを守るために、数字を味方につける形ができたのです。
老舗居酒屋の二代目は看板の刺身を守りたいのが当たり前です
相模原エリアで、長く愛される居酒屋の二代目店主さんが、片付けの手を止めて言いました。「刺身を削ったら、常連さんの顔が浮かんでしまうんです」と言いました。
私たちは、その一言にうなずくしかありませんでした。
看板の刺身は、料理ではなく約束だからです。約束を軽くするのは、数字よりも心が先に折れてしまいます。
ただ、伝票を一緒に見ていくと、刺身そのものよりも“別のところ”で利益が薄くなっていました。
ドリンクがその日その日で散っていて、粗利の土台が細かったのです。忙しいほど「とりあえずこれで」と高原価寄りの注文が増え、気づかないうちに全体が揺れていました。
ここで私たちは、看板は守りつつ、ドリンク側に“稼ぐ定番”を作る提案をしました。
- サワーとハイボールを、迷わせない形に整えました。
- 濃さの基準を揃えました。
- 最初の一杯の導線を決めました。
- おすすめの言葉も、店主さんと一緒に短く整えました。
すると、不思議と刺身の強みがそのまま利益に変わり始めました。店主さんがレジ締めのあとに「刺身はそのままでよかった」と肩の力を抜いた瞬間を、私たちはよく覚えています。
守りたいものを守るために、支える場所を整える。居酒屋の数字は、そこから落ち着いていきます。
若いバーテンダーは語れる酒と稼ぐ酒の両立で店の芯が立ちます
中野〜高円寺エリアの小さなショットバーで、棚いっぱいのボトルを前に相談を受けました。
グラスを拭きながら、その方は少しだけ笑ってから、こう言いました。「好きで集めたのに、増えるほど不安になるんです」と言いました。
その棚は、夢の形でした。
でも同時に、資金が静かに眠る場所にもなり得ます。私たちは配達の現場で、同じ光景を何度も見てきました。
ボトルが増えるほど店は格好よくなるのに、月末の数字が細くなっていく怖さです。
ここで私たちは、削る話から始めませんでした。
まず“入口の一杯”を決めました。低原価で安定して回り、最初の注文が迷いにくい定番を2〜3本に絞りました。
レシピと提供の型も揃えて、誰が作っても味がぶれないようにしました。
そして、語る一本はあえて残しました。
残す代わりに、「誰に」「どのタイミングで」すすめるかを決めました。一杯目の後に必ず提案する流れにして、言葉も短く揃えました。
“語れる酒”は、棚にあるだけでは動かないからです。
すると「削らずに整える」感覚が生まれて、店の個性がむしろ濃くなりました。
ボトルの出方が変わると、棚は飾りではなく資産になります。本人が「数字って敵じゃないんですね」と笑ったとき、こちらも少し救われる気持ちになりました。
亀屋矢崎商店ができることは品物を届けるだけではなく設計まで一緒にやることです
私たちが選ばれる理由は、突き詰めると4つに集約できます。
- 洋酒を中心に3,500種類以上の酒類と食品を幅広く扱えることです。
- 東京都・埼玉県・神奈川県(一部地域を除く)へ自社便でお届けできることです。
- カタログ掲載外も含めて、「これ、入りますか」から相談できることです。
- そして、メニューづくりや原価の組み立てまで、現場目線で一緒に整えられることです。
私たちは営業担当が訪問したとき、商品を納める話だけで終わらせないです。
伝票の並び方や、売れ筋の偏りや、棚の減り方を見て「今、どこが苦しいですか」と聞きます。忙しいほど、仕入れは増えやすいです。
頑張ったぶんだけ数字が残らない夜があるのも知っています。
だから「何を入れるか」より先に、「どう回すか」を一緒に決めます。
入口の一杯をどう作るかです。
名物を守りながら、どこで粗利を支えるかです。
在庫を増やす前に、どう売るかの言葉を揃えることです。
品揃えと相談のしやすさに、現場の設計を足して、店の利益を守る側に立ちます。それが、私たち亀屋矢崎商店の仕事です。
まとめとして最初にやるべきことは黄金比で仮置きして2週間で微調整することです
原価率30%を追いかけるより、フードとドリンクの予算を分けて持つほうが、はるかに現実的です。
私たちが営業担当として訪問し、伝票とメニューを一緒に眺めるときも、最初にやるのは「合計の原価率」を当てにいくことではないです。フードとドリンクを別の財布に分けて、まず“守る上限”を置くことです。
業態別の目安でいったん仮置きして、月の上限を週次の枠に落とすだけで、発注の迷いは激減します。
実際、忙しい週ほど仕入れが気持ちよく増えてしまい、月末に数字が痩せる店は多いです。でも週次の枠があるだけで、「今週は使ったから来週は戻す」ができるようになります。
崩れたら、フードはロスと仕込みを疑うと戻りが早いです。
ドリンクは在庫の滞留とレシピのブレを疑うと戻りが早いです。この順番で見ていくと、原因が霧みたいに散らばらず、手触りのある改善になります。
数字は冷たく見えて、整えるほど店を守ってくれる味方です。
黄金比で仮置きして、2週間だけ数字を観察して、微調整する。その小さな繰り返しが、月末の不安を確実に小さくしていきます。
お気軽にお問い合わせください
「うちの業態だと、フードとドリンクの仕入れ配分はどこに置くのが現実的ですか」と悩む方は本当に多いです。
「値上げは怖いけど、利益は残したいです」と、閉店後にメニュー表を前に手が止まってしまう夜もあると思います。
そんなときは、私たちに相談してほしいです。
私たちは1961年創業の酒屋として、営業担当が飲食店様を訪問し、商品だけでなく「どう回すか」まで一緒に整えてきました。
伝票の並び方を見れば、どこで数字が崩れているかの当たりがつきます。
棚の減り方を見れば、稼ぐ定番が細いのか、在庫が眠っているのかが見えてきます。
メニューを見れば、名物を守りながら利益を戻す“逃げ道”を作れるかが分かります。
フードとドリンクの設計は、ひとりで抱えるほど苦しくなります。頑張っている店ほど、忙しさの中で判断が後回しになりやすいからです。
だからこそ、あなたの店の数字と現場を一緒に見て、最短で戻る道を一緒に作ります。
「まずは現状を見てほしい」の一言からで大丈夫です。お気軽にお問い合わせください。
