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飲食店を運営していると、なぜかこのお酒だけ減らない。逆に、あの商品はいつも欠品している。。。
そんな在庫の偏りに、気づくたび胸がザワッとしますよね。
営業中は目の前の接客と仕込みで手いっぱいになり、閉店後に棚を見返したときに「発注の仕方が悪いのかもしれないです」「うちのお客さまに合っていないのかもしれないです」と考えてしまって、そうしたモヤモヤが残る夜もあると思います。
私たち亀屋矢崎商店は、東京・埼玉・神奈川を中心の飲食店さまへ日々、お酒や食品などをお届けしながら、同じ悩みを何度も一緒に整理してきました。
実際に多いのは、発注のクセそのものより、客層や時間帯の変化に気づけず「売れた記憶」だけで数量が残ってしまうケースです。
あるバル業態のお店さまでは、週末に出た一本のお酒を基準に仕入れ続け、平日の棚に静かに残り続けていました。
私たちが一緒に確認したのは、いつ誰が頼んだのか、たったそれだけです。それだけで、発注の迷いがスッと消えて、在庫が軽く動き始めました。
ここでは、飲食店の在庫が偏る本当の原因をほどきながら、今日からできる現状分析と具体策を、現場の体験談も交えて分かりやすくお伝えします。

在庫の偏りは「発注のクセ」と「客層の思い込み」のズレから生まれる
在庫の偏りは、商品そのものの良し悪しよりも、発注のクセと客層の思い込みが少しずつズレていくことで生まれます。
結論から言うと、飲食店さまの在庫が偏る最大の原因は、発注の判断が「過去に売れた記憶」のまま更新されず、いま来ているお客さまの実態と噛み合わなくなることです。
私たちも、訪問のたびに棚を一緒に見ながら、このズレに何度も立ち会ってきました。
たとえば、以前は週末の団体で一気に動いた銘柄を「定番」として多めに仕入れ続けた結果、平日の棚に静かに残り続けてしまったお店さまがありました。
そのとき私たちが確認したのは、いつ、どんなお客さまが、その一本を頼んだのかという事実だけです。
すると「売れているつもり」だった理由がはっきりし、発注量を少し整えただけで、欠品と余りが同時に起きる状態が落ち着いていきました。
売れ残っている商品には必ず理由があります。それは「商品が悪い」からでも「お店のセンスがない」からでもありません。忙しさの中で起きる自然なズレを見つけ、元に戻すだけで、在庫は驚くほど軽く動き始めます。
多くの場合、
- 過去の成功体験に引っ張られた発注
- 実際の客層と、頭の中の客層イメージのズレ
- 忙しさからくる“なんとなく発注”
こうした積み重ねが、気づかないうちに在庫の偏りを生んでいるのです。
なぜ飲食店では在庫の偏りが起きやすいのか
1. 「前回売れたから今回も」という発注のクセ
私たちが飲食店さまとお話ししていて、いちばんよく聞く在庫の偏りの入口が「前にこれがよく出たから、今回も多めに入れたんだよね」です。
この判断自体は、とても自然です。むしろ、売れ筋を逃したくないという真面目さの表れです。
ただ、ここに落とし穴があります。
“いつ・誰に・どんなシーンで売れたのか”を振り返らないまま、数量だけが増えていくことです。
繁忙期に一気に動いた商品を、閑散期でも同じテンポで発注してしまうことがあります。特定の常連さまが好んで飲まれていた一本を、「みんなが飲む定番」と思い込んでしまうこともあります。
私たちのお客さまでも、同じ銘柄が棚の奥にきれいに並んだまま、静かに月をまたいでしまう場面を何度も見てきました。そのとき店主さまは「前は出たんだけどね」と笑ってくれるのですが、目は少しだけ疲れていることが多いです。
だから私たちは、まず数量の話をする前に、「前に出たのは、いつの週でしたか」「そのときのお客さまは、どんな方でしたか」と聞くようにしています。
たったそれだけで、売れた理由が“今も続いている理由”なのか、“その時だけの理由”なのかが見えてきます。そしてズレが分かると、発注量は大きく変えなくても、在庫の偏りは驚くほど落ち着いていきます。
2. 客層は「変わっていないようで、少しずつ変わっている」
「うちは常連さん中心だからです。」「若いお客さんが多い店です。」
こうした言葉は、私たちも商談の場でよく耳にします。ただ実際には、この客層の認識が数年前のまま止まっているケースが少なくありません。
私たちが配達や打ち合わせで店内に立つと、数字には出にくい“静かな変化”を感じることがあります。
平日は仕事帰りに一杯だけ飲む方が増えていたり、週末は落ち着いた年齢層のお客さまがゆっくり食事を楽しまれていたりします。時間帯によって、軽めのお酒が選ばれるのか、しっかりした一本が動くのかもはっきり変わります。
以前は元気だった常連さんが来店回数を少し減らし、その代わりに新しい顔ぶれが増えていることも珍しくありません。
ある居酒屋さまでは、「客層は変わっていない」と思いながらも、実際には早い時間帯のお客さまが増えていました。それでも深夜向けのお酒を基準に発注を続けていたため、棚に残る商品がじわじわ増えていったのです。
私たちが一緒に時間帯ごとの注文を振り返ると、発注の基準そのものがズレていたことに気づかれました。
客層は、急には変わらないです。でも、確実に少しずつ動いています。
この変化に気づかないまま発注を続けると、「実際に出る商品」と「仕入れている商品」の距離が広がり、在庫の偏りとして表に出てしまいます。
だからこそ、いま来ているお客さまの姿を、定期的に見直すことが、在庫を整える近道になります。
3. 在庫管理が「感覚」頼りになっている
飲食店の現場は本当に忙しいです。だからこそ在庫管理は、どうしても「感覚」頼りになりがちです。
- 棚をパッと見て、なんとなく多そうだから今回は見送るです。逆に、少なそうに見えたから念のため多めに入れておく。
- 発注書を開く時間がなくて、いつもの数量をそのまま入力してしまう。
- 廃棄が出ても「まあ仕方ないです」と、数字に落とし込まないまま流れていく。
私たちも、配達先でこの「なんとなく」の積み重なりを何度も見てきました。
棚の手前は減っているのに、奥に同じ商品が残っていて、店主さまが「ないと思ってまた頼んじゃったです」と苦笑いされることがあります。
逆に、忙しい週に欠品が続いて「発注したはずなのに足りないです」と焦りが出て、次の週に一気に多めに入れてしまい、今度は余りが固定化することもあります。
この“なんとなく”が積み重なると、欠品と過剰在庫が交互に起きやすくなります。そして最終的には、冷蔵庫や棚が「判断しづらい状態」になって、ますます感覚に頼る循環に入ってしまうのです。
在庫の偏りを見直すための現状分析3ステップ
ステップ1:売れ筋と死に筋を「事実」で分ける
ステップ1でまずやっていただきたいのは、感覚ではなく「事実」で商品を見ることです。
在庫の偏りで悩んでいるときほど、頭の中は「多い気がする」「足りない気がする」に引っぱられます。でも、棚の前で迷い続けるより、数字を一度だけ紙やスマホに落とすほうが早いです。
直近1〜2か月で、その商品が実際に何本出たかを書きます。同時に、出ていない商品は「最後に動いたのがいつか」も書きます。
この2つだけで、売れ筋と死に筋がはっきり分かれます。
私たちでも、配達のついでに店主さまと一緒にこの作業をすると、空気が変わる瞬間があります。
「いつも出てると思ってたけど、今月は2本しか動いてないです」と気づいたりします。逆に「地味に回ってるから不安だったけど、ちゃんと出てるです」と安心できたりします。
一度書き出すと、判断の軸ができます。そして初めて、発注量を減らすのか、置き方を変えるのか、メニューで押すのかが迷わず決められるようになります。
ステップ2:「誰が・いつ飲んでいるか」を思い出す
ステップ2で次に大切なのは、商品を「在庫」ではなく「誰の一杯か」で見直すことです。
売れ筋と死に筋を事実で分けたら、次はその一本が“どんなお客さまの、どんな場面”で選ばれているのかを思い出します。
- 常連さんが決まって頼む一本なのか。
- 初来店のお客さまが安心して選ぶ一本なのか。
- 食事がメインの一杯目に出るのか。
- 二軒目利用で軽くつまむときに出るのか。
私たちは、配達や商談の場でよく「このお酒、誰が頼んでますか」とお聞きします。
この質問にスッと答えられる商品は、たいてい在庫が偏りにくいです。なぜなら、出番がはっきりしていて、発注量の根拠が“人”に結びついているからです。
逆に、この問いに言葉が詰まる商品は要注意です。
誰に出しているかが曖昧なまま「なんとなく置いている」状態になりやすいです。その結果、提案の優先順位が下がり、棚の奥で静かに眠り続けてしまうことが多いです。
このステップでやることは難しくないです。
売れていない商品ほど、あえて「誰のための一本か」を言葉にしてみることです。言葉にできた瞬間に、置くべきか、言い方を変えるべきか、入れ替えるべきかが、驚くほど判断しやすくなります。
ステップ3:発注数量を「少しだけ」疑ってみる
ステップ3でやっていただきたいのは、発注数量を「少しだけ」疑ってみることです。
在庫の偏りを直そうとすると、つい一気に変えたくなります。
でも、急に大きく動かすと、今度は欠品が怖くなって反動で多めに戻しやすいです。だからこそ、変えるのはほんの少しで十分です。いつも10本入れているなら、まず8本にしてみるです。定番だと思っている商品も、一度だけ発注を減らしてみるです。
この小さな調整は、売上を落とすためではなく、判断を正確にするための実験です。
私たちの現場でも、在庫が偏っているお店ほど「減らすのが怖いです」と言われます。
その気持ちはよく分かります。だから私たちは、最初から半分にするような極端な話はしないです。
- まずは2本だけ減らす
- まずは1回だけ減らす
すると不思議と、欠品する商品としない商品が見えてきます。その見え方が、次の発注を迷わせなくします。
小さな調整を続けると、在庫は自然に呼吸を取り戻します。棚が軽くなり、発注が楽になり、偏りが起きにくいバランスに近づいていきます。

私たち亀屋矢崎商店が大切にしている在庫サポートの考え方
私たちが在庫サポートでいちばん大切にしているのは、ただ商品を届けることではなく、飲食店さまの「在庫の悩み」を一緒にほどいていく姿勢です。
在庫は、売上だけでなく気持ちにも影響します。
棚に動かない商品が増えると、発注が怖くなります。
欠品が続くと、現場の空気がピリッとします。
私たちは、その“数字の外側のしんどさ”まで含めて向き合いたいと思っています。
1961年の創業以来、東京都・埼玉県・神奈川県の飲食店さまと日々向き合いながら、「なぜ売れなかったのか」「なぜうまく回ったのか」を現場で積み重ねてきました。
だからこそ、私たちは無理に種類を増やす提案はしないです。種類を増やす前に、まず棚の中で起きているズレを一緒に見ます。
偏りが出そうな商品が見えたら、発注の前に一度だけ立ち止まります。
「この一本は、いつ誰が頼む一本ですか」と確認します。そのうえで、客層や時間帯、営業スタイルに合わせて、量と種類を小さく整えます。
在庫の偏りは、店主さまが怠けているから起きるのではないです。忙しさの中で、どうしても判断が感覚に寄るだけです。
だからこそ、相談できる相手がいるだけで、防げるケースが本当に多いです。
私たちは、仕入れ先というより、在庫の迷いを減らす伴走者でありたいです。
在庫の偏りに悩んだら、一人で抱え込まないでください
在庫の偏りに悩んだとき、どうか一人で抱え込まないでください。
在庫の偏りは、飲食店を真剣に運営しているからこそ生まれる悩みです。毎日お客さまの表情を見て、売り切れを出したくないと考え、限られた時間の中で発注を決めているからこそ、少しのズレが積み重なってしまうのです。
決して恥ずかしいことでも、能力の問題でもありません。
もし今、このままでいいのか不安です。
誰かに一度、客観的に見てほしいです。
そう感じているなら、私たちを頼ってください。
私たち亀屋矢崎商店は、お酒や食材をお届けする前に、まずお店の状況をしっかり聞くことを大切にしています。棚に残っている一本を見て、なぜ動かないのかを一緒に言葉にします。
欠品しがちな商品を見て、いつ・誰に・どんな場面で出るのかを一緒に整理します。発注の迷いも、客層の変化も、忙しさの中では見えにくいからこそ、外からの目が役に立つ場面が多いです。
どんな小さなことでも構いません。
一緒に整理して、無理のない仕入れの形を見つけていきましょう。お問い合わせを、心よりお待ちしています。
