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先入れ先出し(FIFO)とは、先に仕入れた在庫から先に使う在庫管理の基本ルールです。
飲食店では、賞味期限切れ・品質劣化・棚の奥で眠る“気づかない在庫”がロスの主因になりやすいです。FIFOを徹底すると、ロスが減るだけでなく、発注の迷いも減り、限定酒や季節メニューの回転も整いやすいです。
- 先に入ったものを先に使う(古い在庫を残さない)
- 入荷日・開封日を見える化する(迷いを減らす)
- 並べ方と取り出し方をルール化する(属人化を防ぐ)
- 「売れる在庫」に戻すための土台になる(仕入れ精度が上がる)
飲食店の現場で効く先入れ先出し(FIFO)実践術|ロスを減らし発注がラクになる運用のコツ(体験談つき)
FIFOは在庫管理が苦手でも、明日から効果が出やすい方法です。
理由はシンプルで、難しい計算や大がかりなシステムがなくても、「順番」だけでロスの芽を摘めるからです。
私たちは日々、飲食店さまの棚や冷蔵庫を一緒に見ながら、在庫の詰まり方を確認しています。とくに多いのが、「忙しい日に新しい箱を手前に置いてしまい、古い在庫が奥に押し込まれて静かに残る」パターンです。
それが数週間続くと、ある日ふと棚卸のときに見つかります。ラベルを見た瞬間、胸がきゅっとするあの感じです。頑張って営業してきたのに、在庫が裏で減点してくるようで、悔しい気持ちになります。
だからこそ、FIFOは“優しい”です。頑張り方を増やすのではなく、順番を整えるだけで、同じ仕入れが「利益につながる仕入れ」に変わりやすいです。
FIFOを現場で回すコツは「3つだけ」に絞ると続きます
選択肢を増やすと続きません。ここでは、私たちが店舗で一緒に整えるときに使う、最小セットだけに絞ります。
1)置き場所のルールを固定します(新しい在庫は必ず“奥”です)
- 冷蔵庫・棚・ストッカーは、新しい在庫を奥、古い在庫を手前にします。
- 例外を作らないのがコツです。例外が増えると、結局いつもの戻り方をします。
吉祥寺エリアの小さなバルでは、ワインの箱が床に積まれていて、忙しい日は上から開けて使っていました。
そこで「新しく届いた箱は左奥、今使う箱は右手前」と決めただけで、1か月後の棚の景色が変わりました。見え方が変わると、気持ちも変わります。
2)日付を“2種類だけ”書きます(入荷日と開封日です)
- お酒はとくに、開封後の状態変化が管理の難所になりやすいです。
- ラベルに細かい情報を増やすと続かないので、まずは
- 入荷日(いつ来たか)
- 開封日(いつ開けたか)
の2つに絞るのが現実的です。
「これ、いつ開けたんだっけ」が消えるだけで、提供の判断が速くなります。判断が速い店は、発注も速くなります。
3)担当が変わっても回る“取り出し動作”にします
FIFOは、ルールを決めても取り出し方が雑だと崩れます。そこで大事なのは「誰が取っても同じ動きになる」ことです。
- 右手で取る棚は、手前が先
- 左手で取る棚も、手前が先
- 補充は奥から入れる(手前に置かない)
言葉にすると当たり前ですが、ピークの一瞬で崩れやすいのが現場です。だから動作で固定します。
限定酒・季節メニューこそFIFOが効きます
FIFOは「定番の管理」の話に見えますが、実は限定のための土台になります。
限定酒や季節食材は、売れ筋が読みづらいぶん、在庫が滞留したときのダメージが大きいです。FIFOが整っていると、
- 古い在庫が先に動く
- “眠り在庫”が発生しにくい
- 発注の判断が早くなる
- 限定の小ロット導入がしやすくなる
という流れが作りやすいです。
私たちがよくお伝えするのは、「限定を当てにいく前に、在庫が回る土台を作りましょう」という順番です。土台ができると、限定の挑戦が怖くなくなります。
在庫の偏りをほどく考え方も、合わせて整理できます。

ドリンク発注量の目安と在庫管理の組み立て方も、あわせて確認できます。

限定メニューの食数設計と在庫リスクの抑え方も、つながって理解できます。

FIFOの定着から限定酒の仕入れまで一緒に整えます
FIFOは、派手な施策ではありません。でも、お店の利益と安心をじわっと底上げする、いちばん効く基本です。
私たち亀屋矢崎商店は、1961年開業以来、世界の銘酒から食品まで幅広い商材を扱い、東京都・埼玉県・神奈川県(一部地域を除く)の業務店さまへ自社便配送でお届けしてきました。
さらに、仕入れて終わりではなく、メニュー作りや売り方、在庫の持ち方まで現場目線で一緒に整えるのが私たちの強みです。
「棚のどこから手を付ければいいか分からないです」
「限定酒を入れたいけど、在庫が怖いです」
そんなときは、遠慮なくご相談ください。冷蔵庫や棚の“景色”が変わると、発注の迷いが減り、限定の挑戦が前に進みます。私たちが一緒に、無理なく回る形に整えます。
